2009年6月27日土曜日

幸福な時間が・・・

金曜5限の講義が終わった後というのは,幸せな時間である.1週間無事に(無事じゃないことも多々あるが)終わって,研究室でゆっくりコーヒーでも飲みながら,論文や研究書を読むのである.

今日もそんな感じでまったり過ごしていたのだが,夜10時を過ぎた頃,何やら外が騒がしくなってきた.何かが破壊される音が続いた後,けたたましいサイレンが鳴り響き,拡声器で叫ぶ声が聞こえる.なんか物騒だから,もうしばらく研究室にいようと思ったのだが,今度は警報機が鳴り出した.廊下に出て確認してみたが,私の研究室がある建物ではないようだ.窓を開けてみると,騒がしい音とともに,すごく焦げ臭い匂いがした.

間違いなく火事である.どこが燃えてるのかよく分からないし,のんびり本を読んでる場合でもなさそうなので,取りあえず家に帰ることにした.私の研究室から一番近い大学の出口は「西門」といわれる場所なのだが,明らかにそちらからサイレンとか警報機の音が聞こえるので,別の門から早稲田通りに出た.消防車だらけである.地下鉄の駅に向かう途中にもどんどん消防車がやってきていた.

帰宅してまちBBSで確認してみると,私の研究室がある建物のすぐ近くが燃えていたようである.正確な場所と被害状況はよく分からないけど,30分くらいで鎮火した模様.明日研究室に行く途中に通るときにどこが燃えたのか分かるかもしれない.

2009年6月22日月曜日

日本言語学会

更新を随分さぼっていたけれど(なんだか先週は精神的にぐったりするようなことが多かったもんで),先週末は神田外語大学で日本言語学会,今日は玉川大学でG-COEの講演に参加してきました.

梅雨入り後,雨ばっかりだったが,言語学会初日は太陽も出ていて,猛暑日だったとのこと.行きは総武線の幕張駅から歩いたら,結構距離があって,到着時にはへたってしまった.帰りは逆方向に歩いて,京葉線海浜幕張駅から東京駅経由で帰ったら,今度は京葉線のりばと東京メトロの大手町が,所謂「東京駅」の両端に位置しているので,すごく歩く羽目になった.「乗り換え」っていうのかな,あれ.しかし幕張ってのは,近未来都市みたいだな.土日でオフィス街ががらんとしているから,余計そんな雰囲気が漂っていた.あと帰りに舞浜で乗ってきた千葉ネズミーランド(冗談ですよ)帰りの人々のテンションがもすごくて,辟易した.有限状態文法のソースコードをちまちま読んでいたんだけど,あまりのノイズにあきらめてしまった.まあ気持ちは分からないでもないけど,子供じゃないんだから・・・.

言語学会初日の研究発表は中々楽しめたのだけど,首を傾げたくなるような発表もあった.(・・・後から読み返すと辛辣過ぎた気もするので,具体的批判は削除することにしました.ああいう発表が今後ないことを祈ります)

今日は,言語学会の公開シンポで来ていたRizziその他の発表が神田外大で引き続きあったようだが,上述したように玉川大学にもグローバルCOE関係でカナダのマクマスター大学からDaphne Maurerさんが共感覚について講演に来ていたので,私はそちらに顔を出してきた.割と少人数のこじんまりした講演だったけれど,内容はひじょうに面白く,勉強になった.共感覚と言語の起源あたりの議論は,あまり知らなかったので,ちょっと文献を掘り下げてみたいところである.

そんなこんなで大学巡りみたいに,あちこちに行っているわけだけど,自宅には3月まで住んでいた永平寺町から住民税の請求が来ていた.東京だとゆうちょ銀行で払うしかないので,面倒である.まとめて払うと結構な額なので,ATMではなくて銀行の窓口でお金も引き出さないといけない.3時までしかやってないからとても不便である.クレジットカードで払えるようにしてくれたら,払う側と処理する側どれだけの人間の手間が省けることか.さらに,自動車運転免許の更新もしなければいけない.色々考えただけで嫌になるなぁ.

2009年6月15日月曜日

フラワーアレンジメント

昨日姉の義理の母親(義理の兄の母親.この関係を一言で表すことばはあるんだろうか)から,フラワーアレンジメントが届いた.この手のものを扱うお店を京都で経営している方なので,本格的である.ありがとうございます.

早速玄関に我が家の「ギャング」たちと一緒に飾らせていただいた.薄桃色の薔薇が使われていて,明るく上品で良い感じ.ギャングのうち,キウィ(ニュージーランド出身)とトロル(ノルウェー出身)は以前このブログにも登場したと思うが,真ん中の青いネコは今回初登場ではないだろうか.名前をピルチャード(Pilchard)といい,Bob the Builderという働く自動車がたくさん登場するイギリスで人気の子供向けアニメで,主人公Bobが飼っているネコである.

ピルチャードは購入以降数年間をイギリスで過ごし,奥さんが留学するときにオーストラリアについていき,帰国後福井に住み,今は東京にいる,我が家の古株である.背中を押すと「ニャー」と2回鳴く.青い見た目同様,中々クールなやつである.

2009年6月14日日曜日

誕生日

昨日6月13日は私の誕生日であった.欧米では13日が誕生日なんて,不吉なのかもしれないが,私の実家は父親以外全員13日生まれである.当たり前だが,だからといって特に不幸な目に遭ってきたということはない.

金曜日仕事から帰宅後,車で茨城の奥さんの家に向かったのだが,大泉学園付近で日本国旗を持った大勢の群衆がいて,警視庁の交通整理が行われていた.そのせいで大泉ICまで到達するのに,結構時間がかかってしまった.夜8時頃だったのだが皇族でも来ていたのだろうか.ちなみに戻ってくるときも,大泉学園付近は渋滞していて,通過するのに随分時間がかかった.保谷駅付近も例によって道が狭くて歩行者も多く,気を遣う.なんとかならないのかなぁ,あの辺.

三十路を越えると誕生日なんて正直どうでもいいのだが,奥さんが何かくれるというので,3着ほど夏用のシャツを買ってもらった.会社勤めの方はクールビズが広まってきているとはいっても,そこそこのフォーマルさは求められるようで,暑い時期は特に大変だと思うが,大学教員は普段着で出勤でき(まあスーツの人も結構いるけど),適当にその辺の服を着られて楽である.講義も会議もなければ,誰にも会わないので,Tシャツ,短パン,サンダルで行っても別に非難されることもない(と思う).

東京に戻って今朝は,友部SAで買った藁に包まれた本格的な水戸納豆を食べてみた.パックのやつと劇的に違うのかと思ったら,それほどでもない.ただ,豆の歯ごたえがあって,匂いが少し強めのようである.毎回これを買おうとは思わないが(処理が面倒くさい),中々おいしい.

奥さんは東洋大である研究会に行ってしまったので,私はのんびり家で本でも読んで過ごす予定である.特に健康を害することもなく,仕事や家庭で悩みもなく,のほほんと生きていけることに感謝をせねばならない,とまた一つ歳を重ねて一応思ってみる次第である.

2009年6月9日火曜日

WWDC

昨日はAppleのWWDCということで,いつも通り仕事を終えて帰宅後,その模様をネットで視聴してみた.当然スピーカーはSteve Jobsではないので残念ではあるが,内容的にはSnow LeopardとiPhone OS 3.0で盛りだくさんといったところか.私は現状のiPod Touchで満足しているので,新しいiPhoneにすることはないけど,Snow Leopardは良さそうだなぁ.自宅のMacBook(これも今回のラインナップではMacBook `Pro' 13 inになったのね)と研究室のiMacと併せて$49でアップグレードできるみたいなので,しばらく様子をみて評判が良さそうなら,アップグレードしよう.

今日は講義が4時過ぎで終わる日で,時間的に余裕があったので,先日採択通知がきた特定研究課題助成を使って研究に必要な本を選定していた.取りあえずアマゾンで洋書を5冊,生協で和書を5冊注文させていただいた.6万円ほどの出費(今更ながら思うが研究書は高いねぇ).これから粛々と研究を進めたいと思う.

写真は少し前に買って飲んで忘れていたエビスの限定醸造「超長期熟成」というやつ.通常のエビスの2倍の時間をかけて熟成したとのこと.まあおいしいけど,これはエールと解釈していいんだろうか.そうならば他にもっとおいしいイギリスやアイルランドのエールがあるからなぁ.ラガーだとすると通常のエビスやエビスホップの方が好きかなぁ.ちなみにこれを買ったときに,くじを引いたら当たりが出て,キリンの糖質ゼロとかいう訳の分からない発泡酒をもらった.ちょっと飲んでみたけど酷いね,これは.麦茶を炭酸にしたみたいだ.需要があるのかねぇ,こんなものに.

2009年6月8日月曜日

クワガタ

先週土曜の晩,おいしいインド料理が食べたいねと話していて,ネットで検索してみると,田無駅の側に中々評判の良い店があったので,青梅街道を歩いて行ってみた.その途中小さいクワガタが自販機の前をうろついているのを発見.東京とはいってもこの辺は北多摩で大きい木とか公園が多いので,割と普通のことなのかもしれないが,クワガタなんて見たのは久しぶりである(福井でも蛍はよく見たが,クワガタは見たことなかった).

結局インド料理店は混んでいたので,そのすぐ近くにあるタイ料理店に入った.ヤム・ウン・センがものすごく辛かったが,中々おいしい店であった.田無は割と飲食店があるので,また探索してみよう.

そういえば,ネットを徘徊していて,筋少の初期作品がデジタルリマスターで再販されると知った.『SISTER STRAWBERRY』は昔買い逃して後悔してたから,忘れず購入しよう.その流れで横関敦は最近何しているのか調べてみたら,『JET BEST』なる25周年のベスト盤を出していた.『DINOSAUR』とか『SEA OF JOY』とか高校生のときカセットに入れて通学中にウォークマンでよく聴いてたし,欲しいなぁ.iTunes Storeで販売してくれるとありがたいんだけどなぁ.

2009年6月3日水曜日

スパム?

近頃スパムなのか,フィッシングなのか,本気なのか判別しにくいメールをよく受け取る.「あなたの博論を出版しませんか」とオファーしてくるドイツの無名の出版社(少なくとも私は聞いたことない)とか,「linguistlistであなたのことを知りました.ぜひ我々のプロジェクトに参加してください(私の専門に全然関係ない)」とか誘ってくるアメリカの企業とか,「イラクの図書館には本が不足しています.早急にあなたの論文を全部送って下さい」といきなり要求してくる自称イラクの大学教員とか.

こういうのは,不特定多数に同じメールを送っているわけではないし,一応細かい専門領域は知らないまでも私が誰か分かって連絡してきているので,スパムとは言えないのだろう.ただ,何か詐欺めいたものがあるかどうか微妙なので,取りあえずこの手のものは全部無視することにしている.真剣に送ってきているのなら申し訳ないと思うが,やはり頼み方というのがあるだろう.

会ったこともない人間にいきなりメールでコンタクトを取るというのは,結構難しいものである.大学院生の頃,ギリシャ人の友達とケンブリッジの学会で会ったときに意気投合してYork-Essex Morphology Meeting(友人がヨーク大で,私がエセックス大にいたので)というのを立ち上げたことがある.2003年のことである.今思えば,よく学生2人であんなことしたなぁと思うのだけど,イギリス言語学会に資金援助のお願いをしたり,会ったことのない有名な学者たちにも発表に来てもらえないか交渉したので,無礼で無味乾燥になりがちな電子メールを使って,どのようにこちらの誠意と熱意を伝えるかというのを意識した.よい社会勉強になったと思う.

閑話休題.先月さらっと申請した大学内の特定研究課題助成金が採択されたと連絡がきた.ちょうどそろそろまとめに入らないとなぁ,と思っていた研究があるので,それに使わせていただこうと思っている.今年度末までのものだし,そんなに大袈裟な助成ではないので,国内学会で多少発表しようかしら.実は日本語で研究発表したことないんだよな.さて,どうしたものか.国内学会で英語で発表するというのもありなんだろうが,なんか変だしな.

2009年6月1日月曜日

英文学会

先週末は日本英文学会が予定通り東大駒場で開催された.英文学会は,言語学系の発表はそれほどたくさんはないのだが,結構頻繁に参加している(うちの奥さんが英語文学が専門なので,ついでに同行しているという感もあるが・・・).

今回はあいにくの悪天候だったが,開催校が東大ということもあって,結構な参加者数だったようである.私も2日とも参加したのだが,初日は類型論絡みのシンポジウムが中々面白かったものの,2日目は個人的にはなんだか実りの少なくて残念であった.あとは出版社の書籍展示が割とたくさん開かれているので,研究費で3冊(くろしお出版2冊,ひつじ書房1冊)注文して,大学に送ってもらった.くろしおから買った角田太作さんの『世界の言語と日本語:言語類型論から見た日本語』の改訂版と土屋俊さんの『言語哲学コレクション2:心の科学の可能性』は,もう届いていた.まったく毛色の違う2冊であるが,どちらも面白そうで,読むのが楽しみである.

本と言えば,先日話題にした村上春樹の『1Q84』を発売日前に買ったのだが,週末が学会だったので,まだ上巻すら読み終えていない.学生時代なら,大学をさぼって徹夜で読んだだろうが,さすがに今やると仕事に支障が出るので,細切れな時間でぼちぼち読むしかない(それでも寝不足になるのだが).学部生のときに恩師が「学生時代は夢中になって本を読みなさい.それで授業をさぼったって構わない」と授業中に学生に向かって話していたのを思い出す.まったく同感である.多感な時期のむさぼるような読書体験は,そのときにしか得られない財産になる.そんなことができるのは,大学生の時期くらいなのかもしれない.

2009年5月26日火曜日

マスター?

通勤中,西武新宿線の電車内にアサヒが新しく出したビールの広告を見た.取りあえず,新しいビールが出ると飲むことにしているので,買ってみたのだが,う〜んいまいち.ドイツのピルスがどうのこうとうんちくは書いてあるのだけど,なんだか香りに乏しいビールだなぁ.そもそも,私はアサヒのビールでおいしいと思ったことがないので,相性が悪いのかもしれない.一番相性が良いのはサッポロで,エーデルピルス(普段は売っていないが)とエビスはコクと苦みがあっておいしいと感じる.黒ラベルも中々である.キリンも割と好きで,ラガーは余り好みじゃないものの(今は一番搾りの方が主流なのかな),ハートランドは名作だと思う.それらに比べアサヒは,スーパードライも私の舌には味気なく感じるし,熟選もこれがプレミアムビール?という印象である.

ちなみに海外のビールを含めると,ベルギーのステラ・アルトワ(Stella Artois),デンマークのカールスバーグ・エクスポート(Carlsberg Export.日本で売ってる緑の缶ではなく,金の缶のプレミアムバージョン.全然味が違う),オーストラリア・タスマニア島のカスケイド(Cascade)辺りが好み.オランダのグロールシュ(Grolsche),ハイネケン(Heineken),アムステル(Amstel)も安売りしていれば買っていた.アメリカのビールは飲まないけど,例外的にサミュエル・アダムズ(Samuel Adams)は好きで,学会でニューヨークに行ったとき毎晩飲んでいた.Robert B Parkerのボストンを舞台にした探偵小説でよく出てくるビールで,どんな味だろうと飲んでみたらおいしくて,はまったのである.

閑話休題.Michael GazzanigaのHuman: The Science Behind What Makes Us Uniqueを最近通勤電車の中でちまちま読んでいたのだが,やっと読み終えた.450ページ以上ある大部のハードカバーで,毎日鞄に入れて持ち歩くのが重かったが,中々面白かった.基本的にはGazzanigaのオリジナルな研究というより,心の理論(Theory of Mind; TOM)や道徳性(morality),共感(empathy),二元論(dualism),意識(consciousness)などを中心とするヒトに見られる独特の特性について,進化心理学,脳科学,神経科学の最新の知見をまとめた本と言った方がよいだろう.ただ,高等ほ乳類などに見られる同様の振る舞いをまったく無視するのではなく,重要な相違点を丁寧に議論していて,ひじょうに分かりやすい.参考文献も充実していて,それらを追っていくだけで,結構先行研究がカバーできるのもよい.

くしくもNew Scientistで,Gazzanigaとは対立する立場のMarc BekoffとJessica PierceのWild Justice: The Moral Lives of Animalsが今月の新刊として紹介されていた.Bekoffは,動物の心,感情に関する研究の第一人者だが,同時に彼の議論はanthropomorphicだという批判も多い(anthropomorphicで何が悪いと本人は言っているが).まあ機会があったら買って読んでみようと思う.

先日David J Bullerが進化心理学を強く批判したAdapting Mindsが古本屋から届いたので,次はこれを読もうかと思ったが,ハードカバーでGazzanigaの本以上に大部なので,取りあえず置いておいて,本棚に置いて忘れていたWilliam H CalvinとDerek BickertonのLingua ex Machina: Reconciling Darwin and Chomsky with the Human Brainを読むことにした.なんかBickertonの執筆箇所に変なフォントが使われていて読みにくいが,内容は結構面白そうである.

2009年5月25日月曜日

イケベ

月曜日は授業も会議もないので,小汚い格好+髭面(肌が弱いので必要のないときは剃らないのです)で研究室に籠もっているんだけど,今日は贈り物をしなければいけないのを思い出し,帰りに池袋の西武に行ってきました.池袋西武のギフトコーナーって,ブルガリとかの高級品が並ぶところの横にあって,↑のような格好の私は場違いな気がしたけど,ちゃんと丁寧に対応してくれて粗品(洗剤)までいただきました(ありがとう,西武のおばさん).

その後時間もあったので,池袋と言えばあそこだよなと明治通りを歩いてイケベ楽器を覗いてきた.ビックカメラに加えて,すぐ横にヤマダ電機LABIまでできていて,まるで秋葉原のようだったけど(三越跡がさらにヤマダになるらしいですね,やれやれ),イケベは昔のままたたずんでいた.何も買わずに出てきたけど(すいません),あの雰囲気はいいなぁ.

楽器店に関しては,私が高校生だった15年程前は東京とその他の地域の格差は大きかった.私の生息域だった大阪でさえ,心斎橋に石橋楽器と三木楽器(ちょっと高い.梅田にもあった),梅田にナカイ楽器(これまた高い),ワタナベ楽器(狭い)と少し離れた扇町にKEYがあったくらいで,東京ほど選択肢がなかった(まあその他の地域よりは大いに恵まれていたののは重々承知だが).オンユー(心斎橋,梅田)やWEST(心斎橋アメリカ村)のような親切な小規模の店にもお世話になったけど,いつも東京を羨ましい目で見ていた.

当時,私の父親が東京に単身赴任していたので,東京に行く機会があったのだが,その際初めて御茶ノ水の楽器店街を見て,「東京ってすげぇな」と感心することしきりであった.新宿のブートレグ屋街を徘徊して,「うわ,Eric Johnsonが地元テキサスでやったライブ映像があるやん」なんて興奮してたのもこの頃である.

そんなことを思いながらギターを手に取ると,懐かしい感触が蘇ってくる.昔から比べると随分恵まれた環境にいることだし,またちゃんとギターを弾き始めるかなぁ.最近のテクノロジーの発達のおかげで,家に籠もって弾いていても,中々楽しめそうだし.腕も大分落ちているし,昔ほど時間もないけど,やっぱり楽器を弾いているときの快感というのは,他のものには代え難いものがある.

2009年5月23日土曜日

神経科学リテラシー

今日は東大駒場で「神経科学リテラシー」というシンポジウムに出席してきた.新型インフルエンザの影響でどうなるかな,と思っていたが,何事もなく開催されて良かった.朝10時から夕方6時前までと,中々の長丁場だったが,興味深い話が多く,楽しめるシンポであった.

ここ数年,メディアにやたら登場して何でも脳に絡めて与太話をする脳芸能人がいたり,脳を鍛えるとかいう触れ込みのゲームやら本やら訳の分からないものが巷に溢れていたりして,ひじょうに気味が悪い.気味が悪いくらいで済めばいいが,この手の偽科学が広まるのはかなり危険である(子供に見せたくない番組というのを毎年PTAが発表しているが,そこに登場する常連番組より,脳に関する偽科学を扱った番組の方が,教育上遙かに危険だ).

そういう危険を察知してか,東大駒場の科学哲学の人たちが脳科学,神経科学の専門家(脳芸能人ではなく本物の)と,神経科学のリテラシーを高めるという目的で立ち上げたプロジェクトが今回のシンポの主催者の方々である.教科書を執筆し,学部教養課程の学生向けへ導入した試みを初め,脳科学・神経科学と社会との関わり,脳疾患と精神疾患,法体系の再整備,人間観の変化などについての議論も多くあり,想像以上に根深い問題がありそうだという印象を持った.

私自身,法学部に身を置く認知科学者であるので,リーガルマインドと科学リテラシー,神経科学リテラシーとの関わりというのを考えてみる良いきっかけを与えていただいた.普段教えている感触からすると,法学専攻であっても早稲田の学生はそれほど自然科学にアレルギーがないようなので,もう少し社会・法との関わりを感じられるように,脳・認知に関わる諸問題を提示できる方法を模索してみようと思う.

2009年5月20日水曜日

Boot Camp

今日はやけに暑く,うちの近所では光化学スモッグまで発令されていた.そんな中,とうとう東京でも新型インフルエンザの感染者が出た.アメリカから帰ってきたそうだけど,それ以前にもいたんじゃないのかなぁ.神戸,大阪であれだけいて,京都,名古屋,東京でゼロって・・・.要は実態を正確に把握するといったこととは別次元の発表する側の都合なんじゃないかしら.今のところ,私の勤務先の大学がどういう対応を取るのかは不明.今週初めからすでに普段より体調不良で欠席している学生が多いような気が(サンプルが少なすぎて,私の印象だけでは何とも言えないけど).

それはさておき,ネット上の各所で話題になっているけど,先日のMac OS 10.5.7のアップデートでバッファローの外付HDDがMacBookで認識されなくなってしまった.Tigerのときにも同じ事が起こって,当時使っていたMacBook Proで認識されなくて困ったのは記憶に新しい.あのときは電源をマニュアルにして,HDDの電源を入れてからUSB接続することで解消されたのだが,今回はそれでもうまくいかない.

中々アップデートで対応もしてくれなさそうだし,こんなことが頻繁に起こっては困るということで,前からやろうと思っていたBoot CampでMacBookにWindows XPを入れてデュアルブート環境を構築することにした.以前からWindowsのOfficeで作成された事務書類を処理するのに,MacのOffice 2004だと結構レイアウトがずれたりして不都合を感じることが多かったのだ.幸い大学が所有するWindows XPとOfficeのボリュームライセンスで,私のMacBookにインストールできるということなので,メディアを借りてきて,早速試してみた.

パーティションを切った後,Windows領域を一旦フォーマットせずに,そのままインストールしようとして,ちょっと失敗してしまったが(少し前のLinuxとWindowsのデュアルブートじゃないんだから,こんなの楽勝だろうと思って,マニュアルを一切見なかったのがいけなかった.反省),すんなりインストールできた.最初トラックパッドの挙動が摩訶不思議な感じであったが,アップルが提供するアップデートを実行するとまったく違和感なく動くようになった.キーボードで問題を抱える人が多いようだが,私のMacBookは英語キーボードなので,こちらもまったく問題はなかった.

Mac OS使用時に比べちょっと発熱が大きいようだが,今は奥さんの手に渡ったVAIOと同じような感じで快適に使える(CPUもメモリも同じような仕様だから当たり前だが).ちゃんと外付HDDも認識してくれて,ほっと一息である.

追伸:これを投稿した直後に大学からメールが来て(執行部の方々,深夜にご苦労さまです),通常通り講義を行うそうです.発熱等により自宅療養を必要とする学生には特別な配慮をするとのこと(これ,新型インフルエンザに限らないんですよね,当然・・・).

2009年5月16日土曜日

那珂湊

今週末は茨城の別宅(というとブルジョワな響きがするけど,単なる奥さんの住むワンルーム)に来ています.まだこの辺りを探索していなかったので,車で那珂湊と大洗の方までふらっと行ってきました.

夏には東京,埼玉,栃木からの海水浴客で大混雑するらしいけど,今日はそれほど天気も良くなかったし,もう夕方前だったので道も割と空いていた.昼ご飯を食べていなかったので,那珂湊の魚市場の辺りにある久楽というお店で魚介類をいただくことに.私は写真にある刺身定食,向かいの奥さんは久楽丼という海鮮丼.刺身はまぐろ,たこ,はまち,えび,あじのたたきの5点盛りで,どれも口の中でとろけそうなくらい新鮮でおいしかった.しじみの味噌汁も出汁が良く出ていて,満足.他にも色々メニューがあったので,また来てみよう.

その後,大洗の海のすぐ側にあるアウトレットパークに寄る.こちらは中々賑わっていた.私は何も買わなかったが,うちの奥さんは色々と物色していたようである.結局7時過ぎまでうろうろして帰宅.久々に「遊んだ」休日であった.

ネットをチェックしてみると(テレビがないのだ,この家は),新型インフルエンザが神戸,大阪の高校生の間で感染確認とのこと.大学はどうなるのかなぁ.学会も割と多いシーズンだし,関西言語学会は神戸松蔭だよな,今年は.どうするんだろう.

2009年5月14日木曜日

1Q84

村上春樹が今月末に新刊を出すとのことで,予約だけですでにアマゾンに上下巻ともランクインしている.すごいなぁ.我が家も『ウォーク・ドント・ラン』みたいな廃刊のものも含めて,村上作品はすべて揃っており,今回の新刊も楽しみである(私が初めて村上作品を読んだのは小学生のときだから,20年以上も前なんだなぁ).

「村上春樹の新刊」といって思い出すのは『海辺のカフカ』である.私がイギリスで修士を終えたあたりに発刊されて,うきうきしながらbk1で日本から取り寄せたのだが,なんと私の生まれて初めての学会発表(マンチェスター工科大学で開催されたイギリス言語学会)の前日に届いたのだ.翌日は指導教官のAndrew Spencerと朝早くに待ち合わせて,一緒にマンチェスターに向かう予定だったのだが,誘惑に勝てず徹夜して上下巻読んでしまったのを覚えている.まあ,寝てないわけだから,寝坊する心配もなくよかったのかもしれない・・・.

『アフターダーク』も同様にbk1で日本から取り寄せたのだが,届いたときにちょうど奥さん(当時はまだ結婚してなかったが)がイギリスに来ていて,私が細々とした仕事をしている隙に,先に読まれてしまっていたのを覚えている.また,せっかくイギリスにいるのだから,と大学の本屋で英語翻訳版も結構買って,主要作品は全部英語でも読んだものである(The Wind-up Bird Chronicleなんて,John Irvingもびっくりするくらい長かったけど,ストーリーを知っているからか,一気に読んでしまった).

今回の新刊は金曜日発売のようだから,仕事帰りに買って帰って,週末ゆっくり読めるなぁ,と思っていたら,土日が日本英文学会だな.困ったなぁ.金曜日の夜に読んでしまいそうな気もするけど.

そういえば,村上氏は私の現勤務校の出身なんだった.先日,学生が数人『中国行きのスロウ・ボート』を持って,何やら話し合っているのを見たけど,何かの授業で使われているのかもしれない.早稲田はベンチに座って本を読んでいる学生を見ることが割と多くて,自分の学部時代を思い出して嬉しい気分になることがある.電車の中なんかでは,漫画雑誌を読んだり,携帯をいじっていたりする人が多くて,なんだがげんなりするけど,少なくとも大学はそこまで浸食されていないようで,ほっとするひとときである.

2009年5月9日土曜日

フォーラム

今日は日本認知科学会と東大のCoREF共催の「総合学術辞典フォーラム−学問の危機と学問2.0−」というフォーラムが東大本郷であったので,ふらっと参加してきた.場所は赤門を入ってすぐのところにある情報学環の建物で,福武ラーニングシアターという中々ゴージャスなものでありました.ワインが並ぶカフェなんかもあったりして,モダンな感じのする建物.何回か東大本郷には来ているけれど,私の出身大学によって形成された「国立はぼろい」という固定観念を打ち砕かれる.歴史ある建物をきちんと維持し,モダンで綺麗な建物も違和感なく融合させていて,ヨーロッパの大学のようでいい感じである(慶應も私の勤務校の早稲田もこの辺をちゃんと考えていて,キャンパスを歩いていると何となく楽しい).

フォーラムは,昨年度末で東大を退官された原島さんの科学の歴史と今後の方向性に関する話で始まり,産総研の橋田さん,国立情報学研究所の方々の技術的な話があり,最近東大に移られた三宅さんのCoREFの取り組みについての話で終わるという流れで,中々楽しめた.特に原島さんの,パラダイムシフトが起こりえない現在の競争的資金による研究から脱却し,ギボンズ流の2つのモードとは違う第3のモードへの転換へと向かうというくだりは,研究者の端くれとしては,中々ぐっとくるものがあった(と言いつつ第1のモードでちまちま研究するのがやっぱり好きなんだけど).三宅さんは東大前総長が提言して始まった俯瞰講義について触れておられたけれど,もう少し時間がたって成果が見えてこないと,認知科学的な学習という観点からのつっこんだ話は難しいのかな,という印象はあった.始まったばかりだし,これからでしょうね.

分野横断的にそのつながりを見えるようにするという俯瞰講義の理念はひじょうによく理解できるけど,東大とはいえああいうのを学部1年生に導入するのは,中々難しいだろうなぁ.自分の経験を顧みても,取りあえず興味のあることをひたすら追求して,何か自分なりに研究と呼べるものを生み出すことから始まって,ふと周りを見渡し,なんとなくその周辺とのつながりが見えてくる,というのがむしろ普通なんじゃないかという気もする.そこから,とめどなく興味が広がっていくのが研究の面白さでもあるのだろうし.もちろん,ほとんどの人は研究者にはならないわけだし,学部生にも学問の輪みたいなものを実感してもらえたら,素晴らしいのだけど.

2009年5月4日月曜日

ダーウィン

先日richarddawkins.netで注文していたThe Genius of Charles DarwinのDVDが大学に届いていた.今年はダーウィン生誕200周年,『種の起源』出版150周年ということで,色々なところで進化論が取り上げられているが,地元イギリスでもオックスフォード大学のドーキンスがChannel 4で特番をやっており,それをDVD化したものである.ドーキンスはCharles Simonyi Professorの任を昨秋解かれたようだが,まだ積極的にメディアには登場しているようで,喜ばしい.

3部構成の割と長いドキュメンタリーだが,連休中で時間が取れたので,全部見ることができた.第1部はダーウィンの自伝的な話と,自然選択を含めた進化論の概要を紹介するのが主な内容.ダーウィンが進化論へ辿り着くまでの過程を丁寧に説明している.ライエルの『地質学原理』(Principles of Geology)からのインスピレーション,マルサスの人口論から得た自然選択へのひらめき,徹底したempiricalなアプローチ,どれもよく知られたものだが,明快で分かりやすく提示されていて,感心する.ロンドンの高校生(親の宗教上,創造論に毒されている学生が多い)にレクチャーしたり,ガラパゴス島に連れて行ってアンモナイトの化石を一緒に探したりという場面もあり,最後はその高校生たちが心境の変化を語って締めくくられる.

第2部は,Social Darwinism(進化経済学,ナチズムを含めた優生学(eugenics)など)に見られる安易な進化論へのアナロジーや誤解に対する批判,ヒトの心に関する進化論的アプローチとして進化心理学の概要が紹介される(ピンカーが第一人者としてインタヴューされていた).性選択(sexual selection),血縁選択(kin selection)といった現代進化論の重要な概念も導入され,ドーキンスが利己的な遺伝子(selfish gene)を提唱するに至った利他主義(altruism)の問題も取りあげられる.それと同時に,ヒトの親切心,道徳性という特異な利他性は利己的な遺伝子理論では説明できないもので,むしろ高度に発達した脳の利己的な遺伝子への反旗的な振る舞いである,という近年のドーキンスの見解も披露される.

第3部はドーキンスの本領発揮というか,おなじみの進化論vs創造論である.奥さんが敬虔なキリスト教徒であったダーウィンの苦悩,彼が抱いていた将来科学が世界を正しい道へ導く事への期待,それに反して創造論がいまだにはびこる現状が紹介される.例によってあきれるくらい無知でくだらない創造論者がたくさん登場する(人の話を聞かないところが,日本のテレビで醜態をさらす元社民党議員をどことなく思い起こさせるWendy Wrightやら,地球が誕生から6,000年経っていないとのたまう科学の教師などなど).一番穏健だったのがArchbishop of Canterburyだったのがなんとも皮肉なことである.ドーキンスとは違った視点から進化論を語る哲学者で,Darwin's Dangerous Ideaの著者であるデネットも後半に登場する(もう余命長くないとのこと).

全体を見て,いつも抱いている思いを一層強くさせられるDVDであった.日本はそれほど創造論がはびこっている国ではないが,slippery slopeは至る所にあると私は思っている.メディアには超自然的,オカルティックなものが多く登場し,優秀な大学生でも霊,占い,縁起などを信じるものが結構な数いるくらいである.欧米や中東,南アジアのように強く生活に密着した宗教がない分,その代替物に足をすくわれ易いこのような状況は余計に危ういとも言うことができる.90年代のオウムによる一連の事件のようなことを再び起こさないためにも,科学的思考法,科学リテラシーとはなんたるかを学生にきちんと伝えるというのは,我々のような大学教員の重要な役割なのだと強く思わずにはいられない.

2009年5月3日日曜日

Mazda3

まだ新型インフルエンザの脅威は去っていないようだが,外界とあまり接触を持たない我が家はいたって平穏である.先日までは一応警戒してイソジンでうがいをしていたのだが,かえって喉の調子が悪くなるのでやめた.ネットで調べてみると,どうもイソジンは割ときつい消毒剤で喉の細胞まで破壊するおそれがあり,健康なときに使うとかえって有害だ,という意見もあるようだ.水道水の方が軽い塩素が入っていて予防効果が高いという実験結果もあるようなので,今までの習慣通り水道水に戻した.

あえて外出したと言えば,マツダに行ったくらいか.前からオイル交換をしなければいけないと思っていたのだが,こちらに引っ越してきてから中々時間が取れず,今日初めてこちらのディーラーにお世話になったのだ.随分丁寧な対応で,担当営業,担当整備士,所長まで挨拶に来て,逆に恐縮してしまった.今のアクセラに乗り始めて2年半,走行距離も5万キロ弱なのだが,「新しいアクセラが6月に出ます」とカタログを渡された.正直新型は微妙だなぁ.フロントグリル以外あんまり変わっていないような気がする(アテンザに似せすぎてるような気も・・・).取りあえず今の車に不満はないし,10万キロは乗りたいので,「オートマチック車を買う気はないので,今後もマニュアル仕様をなくさないで下さい」とだけ要望を出しておいた.

外界(?)とのその他の接触は,警察が家にやってきたくらいか.我が家はほとんど来客がなく,休日にチャイムが鳴るとすると,宗教か新聞の勧誘くらいなので(もちろんどちらもインターフォン越しに断る),「xx警察署の者ですが,ちょっとよろしいですか」と言われて,少しびびってしまった.出てみると「巡回連絡カード」なるものの記入のお願いだった.

素直に記入して渡したけど,ネット上にはこの個人情報収集のやり方に反感を持つ人も多いようである.まあ私の場合,職業柄勤務先や年齢なんて名前でググればすぐ分かってしまうので,あの程度の個人情報を書くことにあまり違和感はない.むしろ警官が巡回することで不審者が近所に住む防波堤になるのなら歓迎したいくらいなのだが,個人情報に対する考えが甘いのだろうか・・・.地元の人間がみんな顔を知っている,まさに文字通りの「お巡りさん」がいて,ある程度お互いの情報共有があった方が,見通しの良い安全な地域になりそうな気もするのだが.

2009年4月28日火曜日

意識

世間は豚インフルエンザ(swine flu)の話題で持ちきりである.日本に感染者が出た時点で,私の大学は全学休講,立ち入り禁止になるとの通達が出たけれど,今日は通常通り.ちょうど良い(?)ので講義でもパソコンでswine flu関係のBBCニュースを流したりしてみた(ついでにYou swine!なんて表現も教えておいた).

帰宅時にブルーレットおくだけを買うため薬局に寄ると,普通のマスクがほとんど全部売り切れていて,ウィルス防御マスクだけが少し残っていた.普通のマスクだと飛沫感染は防げても,ウィルスは簡単に通り抜けると思うんだけど,ウィルス防御マスクは高いからみんな気休めで普通のマスクを買うんだろうか・・・.

この手の感染症で記憶に新しいのはSARSである.当時,私はイギリスで大学院生だったのだが,広まったのが長期休暇中で,私のいた大学は留学生が多かったので,休暇が終わって香港を中心とするアジア諸国から留学生が戻ってきたら危険なんじゃないだろうか,と心配したものだった.テレビでもBBCだったかChannel 4だったかが,SARS--Killer Bombなんていう怖いドキュメンタリーを放送していて,かなり恐怖心をあおられた.

もう少しさかのぼると,留学初年度の2001年に学内でノロウィルスが流行ったこともあった.夏にイタリアから中学生くらいの語学留学生がたくさん大学に来ていたのだが,その子たちの間でまず流行だし,全学に広まった.フラットメイトが感染して,ずいぶん酷い目にあっていたが,私は結局大丈夫だった.さて,今回はどうなることやら.

先日授業でFirst Wordを著したChristine KenneallyがNew Scientistに載せた論文(記事?)を読んだこともあって,彼女についてネットで調べてみるとAuthors@Googleの1つとして彼女のトークがYoutubeにあったので見てみた(ちなみにChomskyやPinker, Jackendoffのトークも同じAuthors@Googleシリーズで見ることができる).

彼女はメルボルン大学でBA,ケンブリッジ大学でPhDを取った言語学の専門家だが,大学の教員や研究所の研究員にはならずに,サイエンスライター,ジャーナリストになった才女である.自然科学,社会科学,人文科学どの諸分野も,程度の差はあれ細分化され専門家されているので,専門外の人々向けに自分の研究領域について語るというのは中々難しいのであるが,彼女の語り口は専門家の目から見た学術的正確さと門外漢の人にも理解できる明快さのバランスがうまく取れており,その能力の高さが伺い知れる.

「言語」というのは,身近な存在ということもあって,比較的一般の人々の興味を誘いやすい領域ではあり,彼女のような人がライターとして活躍し,Pinkerの本がベストセラーになるのもうなずける.他方日本では各出版社からは様々な言語に関する新書に類するものが出版されているにもかかわらず,「言語学」の中身はちっとも一般に浸透していないし,大学においてですら欧米で言うところの言語学科,認知科学科にあたるものもほとんど存在しない.だから結局fMRIなんかを使って脳科学的な側面から研究しても,「外国語習得には年齢は関係ない」というような俗物的・即物的な研究しか話題にならないのだろう.問題なのは研究をしている側ではなく,研究を取り上げる側,受け止める側の意識だろう.

2009年4月24日金曜日

TIPA

今週も無事終わった.金曜日が終わるとほっと一息,という感覚は最近芽生えたものである.ここ10年くらいは土日も平日もあまり変わらず研究室にいるという日々が多かったので,金曜が終わっても「あっ,明日,明後日は授業ないな,ラッキー」くらいの感覚だったのだが,最近は土日は体を少し休めようと思うようになってきたということか.

研究室のiMacはもうフル稼働している.以前MacBook環境整備で備忘録を書いておいたので,色々設定したり,ソフトを追加するのに,いちいち何をするか思い出さなくて済んで楽だった.さらにDropboxのおかげで,いちいちMacBookからコピーしてこなくてよいのも大きい.このストレージは本当に秀逸だと思う.Jammingの後継辞書ソフトのLogophileもOS Xと親和性があって中々良いソフトである.

ひとつTeX関連で気付いたことは,TIPAを入れるときのtipa.mapの場所がどうも間違っていたらしいとのこと.dvipsのときにどうもtipa.mapを読めてないなと思っていたのだが,私の入れているTeXの最新バージョンでは,TIPAのマニュアルに書いてある通り$texmf/dvips/configの中に放り込むのではなくて,$texmf/fonts/map/dvipsの中に適当にディレクトリを作って,そこに入れておくのが正解のようだ.これでupdmap --enable Map tipa.mapとすれば大丈夫の模様.備忘録としてここに書いておこう.

2009年4月22日水曜日

iMac到着

今日は快晴であった.気分も晴れやかだったので,研究室に彩りを加えるため,観葉植物を家から持って行った.元々前の研究室に置いていたものの1つなのだが,引っ越しの際に自宅に移していたのである.鉢植えを手に電車に乗るのは奇妙な感じだったが,植物が目に入ると殺風景な研究室でも気分が休まって良い.

研究室に入ると,大学生協から留守電が入っていて,注文していたiMacとブラザーのレーザープリンタが入荷したとのこと.早速電話をして夕方に持ってきてもらうことに.大学教員の多くは講義やら会議やらで研究室にいないことも多く,代わりに電話を取ってくれる人もいないので,研究室の電話に留守電がついているとひじょうに便利である.研究に没頭しているときは,居留守を使っても用件が分かるし(冗談ですよ).

午後の会議が予定通り2時間で終わって,しばらく研究室にいるとiMacとプリンタがやってきた.24インチというのは思ったより大きい.当初は,もう1つ縦にしたディスプレイを繋げてデュアルディスプレイ環境にしようかと思ったが,ここまで大きいならこのままでよさそう.設定はまだまだできていないけど,とりあえずDropboxを入れてみた.福井の時は自宅のネット環境がしょぼすぎて使う気にもならなかったが,今は自宅,研究室ともに高速回線だから,気軽にファイル共有できる.自宅のMacBookにも入れて使ってみたけど,実に快適.もうUSBメモリにファイルを入れて持ち運ぶ必要もない.ウェブでもアクセスできるから,iPod touchでDropboxに入れた書類や論文を見ることもできる.何よりFinderでまるでローカルに保存してるかのように使えるのがうれしい.そのままDropboxのフォルダ上でtexファイルをコンパイルしても何の問題もないのだ.SSHで大学のストレージにファイル転送して共有していたことを考えると隔世の感である.

あとは,明日以降iMacに細々としたソフトを入れなければならない.Jammingの後継ソフトLogophileが出て,Jammingのライセンスを持ってる人は優待価格で使えるそうなので,こちらも試してみようかな.Leopardは付属の辞書ソフトが結構いけてるので,どれくらい使うことになるかは分からないけど.
 
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