2010年7月29日木曜日

エグザム

相変わらず多忙のため更新頻度が低い状態であるが,学期も終わり,いくつかの仕事も片付いて,なんとか山を越えた感じである.物理的な忙しさもさることながら,精神的に気を使う業務が多くて結構気分的にぐったりしてしまった.夏の間にやりたい研究も色々あるので,あんまりのんびりしている場合でもないのだが,まあ少しはよかろうということで,取りあえず映画を観に行くことにした.

調べてみると,シアターNでナイトショーでやっているイギリス映画『エグザム』(原題:Exam.なぜ『イグザム』にしないのだろう)が面白そうだったので,さっさと仕事を片付けて渋谷へ.9時上映なので,7時半くらいにチケットを買って,しばらく街中をうろうろする.まず先日不正請求に気づかせてくれたApple Store渋谷へ.昨日Twitterで,品薄のiPad Camera Connector KitがApple Store銀座と渋谷に大量入荷しているとTLで流れていたので,期待して見に行ったのだが,やはりすでに売り切れであった.残念.あとはパルコ,ハンズ,ロフトをぶらぶらを見て時間を潰す(グレゴリーのショルダーバッグで面白いのがあったが,自動車税を払ったばかりで,心理的な浪費感があったので買わなかった).

上映20分前に劇場に戻ると,ロビーは結構な人だかりであった.マイナーな映画だとは思うが,公開しているのがシアターNだけで,水曜日は1,000円デーなので,この手の映画が好きな人たちが集まったのだろう.結局立ち見まで出ていた(私は13年前『普通じゃない』を梅田OS劇場で立ち見で観て辛い思いをして以来,絶対に着座じゃないと映画は観ないことにしている).本編前に,和製ホラー映画の宣伝が流れて,暗い団地で顔が変形した人が追いかけてきたり,便器から長髪の女性が飛び出してきたりして,本当に怖かった.ああいう人を選ぶ映画の広告を半ば強制的に見せるのはやめて欲しいと切実に願う.

肝心の内容は映画の性格上あまりネタバレしない方がいいので大まかに言うと,設定はとても面白いので,あとは登場人物のやりとりとオチが命だと思うのだが,序盤でちょっとダレて,中盤盛り返して,一番期待したエンディングで「うーん,もう一歩」という感じであった.イギリス映画なんだし,もう少しシュールで小気味いい笑いがあってもいいと思うのだが,それがほとんどなかったのが残念.エンディングも落しどころが難しかったのかもしれないけど,ありがち感が強かったなぁ.設定がとても面白いだけに実に残念であった.

ということで,少し消化不良気味なので,次の映画の日(毎月1日)も何か観に行こうと思う.8月の映画の日は日曜日だし,夏休み中で混むかもしれないので,今から物色しておこう.

2010年7月9日金曜日

不正請求

1ヶ月近く更新をしていなかったので,リアルな世界で接触のない人には,死んだか倒れたか,と思われているかもしれないけど,一応生きています.今年度はかなり忙しいのだけれど,特に最近は色々なことが何重にも降りかかってきててんやわんやである.ひと仕事終わって一山越えたなんてこともなく,ずっと山脈である.7月末まではこんな調子だろう.予測はできていたことだけど,事前に対処することができない類のことだったので,あきらめてふらふらになりながらなんとかこなしているところである.

そんな中,予期せずして面倒なことが昨日起こった.きっかけはiPadでプレゼンする用のディスプレイ出力ケーブルをアップルストア渋谷に買いに行ったときである.ちゃんと在庫があり2,980円だったので,いつもならこの程度の金額なら現金で支払うところを,なんとなくカードを使ったのだが,レジのお姉さんに使用不可になっていると言われた.おかしいなと思いながら,その場は別のカードで払ったのだが,気になったので,不可になっているカードの発行元の三井住友カードに電話で問い合わせてみた.すると,返ってきた答えは「お客様のカード利用が限度額の月額100万円を超えています」と.100万???月額???

うちの奥さんがよく冗談で,家族カードで100万くらいの中古車買うわ,と言っているが,いくらなんでもそんな破天荒なことを何の相談もなしにリアルにやるとも思えない.自分でもそんなに使った記憶はないので,担当の人に「何かの間違いでは?」と聞くと,「デンマークで8,847.51ユーロ,99万6千円の支払いが行われています」と... デンマーク???8,847ユーロ???もう大混乱である.

そこでピンと来たのが,Association for Linguistic Typologyへの会費支払いである.この学会費はMouton de Gruyterが発行しているLinguistic Typologyの購読料も含むので,ドイツの代理店のようなところに払うことになっている.で,この代理店のようなところが,ドイツの企業とは思えないくらいしょぼくて,セキュアなオンライン支払いのシステムを持っていない.しょうがないので,自分でクレジットカード情報をパスワードロックをかけて,電子的に送ったのだが,所詮素人のロックなので,通信過程のどこかで情報が抜き取られて,簡単に解除されて見事に不正請求に使われたのだと思う.ひょっとしたら,代理店が間違った額をうっかり請求してしまったのかもしれないと思って問い合わせてみたが,答えはそんな請求はしていない,とのことだった.

幸い,三井住友カードの担当の方は適切に対応してくれて,今朝正式に請求が上がってきた段階で連絡をくれて,すぐに支払い拒否の手続きを取って,今後のためにカードも停止してくれた.請求元は,デンマークのネットで中古車を販売するサイトだったそうな(ちなみに,うちの奥さんがデンマークで中古車を買ったわけではない).

本当に精神衛生上よろしくない出来事であった.もちろん私が軽率だったのは確かだし,これからは面倒だが電話でやりとりしようと思うが,Moutonも立派な国際的出版社なんだから,もう少し金銭取引をちゃんとオンラインでセキュアにできる代理店を使って欲しいものである.くしくも今日こんなニュースを見て,全世界で同じような目に遭っている人はどれくらいいるんだろう,と思ってしまった.忙しいときに限って,こういうことが起こるからたまったものではない.
 
QLOOKアクセス解析