2010年1月30日土曜日

自由時間

そろそろ1月も終りである.このブログの更新も滞っていたが,忙しくて書く暇がないのか,ネタがないのか,ここに書けない危ないネタしかないのかは定かではない.

昨日は奥さんが博士論文の公開審査で大阪に行った.昼過ぎにウェブで「東海道新幹線運休」の文字を見てドキッとしたが,幸い朝の便で行ったので影響はなかったようである.日本の大学で博論試問がどのように行われるのかよく知らないが,取り敢えず無事終了したようである.

今日は試験最終日で正式に今年度の講義期間が終了である.高田馬場周辺では酔いつぶれた学生が多数転がっていたことだろう.レポートが残ってる人もいるかもしれないが,学生の皆さんは「長い春休み」という大学生ならではの特権的な時間が2ヶ月あまり続くので,大いに楽しんで欲しいと思う.最後の授業で書いてもらった感想で,春休みはがんばって英語の勉強をしますと書いていた人が結構いたけど,英語なんていつでも勉強できる(というか,普段からやらないと意味がない)ので,もう少し今しかできないことをやってもらいたいものである.大学を卒業したら定年退職するまで2ヶ月間の自由時間なんてないかもしれないよ,と言ってあげたい.

今日は非常勤で来ていただく方々の来年度に向けてのオリエンテーションが夕方あり,そこそこ盛り上がっていた.大学というのは非常勤の先生がいないと回っていかないので,ちゃんと専任との間で考えを交換しあえる場を定期的に設けることは重要である.そうしないとお互い不幸になる.

その後は,別件で同僚や学生さんたちと神楽坂で夕食.割とのんびりした雰囲気で,楽しい時間を過ごすことができた.神楽坂というのは初めて訪れたけれど,中々雰囲気の良いところである(中高生のときの「神楽坂エクスプロージョン」のイメージでもっとワイルドな場所だと思っていた).京都河原町周辺の裏通りの飲み屋街に似ている気がする.

2010年1月24日日曜日

後期終了

大学は来週から試験期間で,今学期は全部レポートで試験をしない私は実質今週が今年度最後の授業.言語学の講義は日曜日締切でレポートを出してもらって,採点したものを返却して解説したのだが,皆さん熱心に取り組んでくれてとてもうれしかった.講義では,できるだけ理論的な側面を避けて,データ中心に類型論的に40から50くらいの言語の様々な現象を取り上げたのだが,「目で観察できる」というのを心がけたせいか比較的好意的に受け止めてもらえたように思う.今後別の講義で,目で直接観察できない部分の理論的な面白さについて伝えられるよう考えてみたいと思う.

研究の面では金曜日の午後に富士ゼロックスからLFG ParGramのお三方に起こしいただいて,打ち合わせをした.富士ゼロックスの研究所が3月に秦野から横浜駅前の新社屋に移って近くなるということで,色々やってみようという方向性で進んでいるところ.前回ParGramで会合で秦野の研究所にお邪魔したのは1年近くも前で,まだ早稲田に着任していない頃であった.時が経つのは本当に早い.

同日夕方には同僚の先生の科研プロジェクトの一環で東北大の堀江さんのトークがあったので,そちらを聞きに行った.何度か学会でお見かけしたことはあるのだが,実際お話するのは今回が初めてである.私は所謂「認知」の人間ではないけれど,形態論的,類型論的にとても面白いお話であった.

講義期間が終り,多少時間に余裕ができたので,ギターの弦を交換してパラパラと昔コピーしたDream TheaterやExtremeを弾いていた.私は基本的にストラトをCOT 50経由でBC-30につないで鳴らすのだが,東京のマンションで弾くには結構音が大きいしヘッドフォン端子もない,おまけに我が家はお隣に赤ちゃんがいらっしゃるので,とてもじゃないけど30Wのアンプから音など出せない.ということでサウンドハウスの通販でVOXのamplug AC30を買ってみた.大して期待していなかったのだが,これが中々良い.こんなおもちゃみたいなのから,見事なVOXの音が出てくるのはちょっと前では考えられないことである.腕の衰えがなんとも悲しい限りであるが,これでしばらくリビングのソファでうだうだ弾いて楽しめそうである.

2010年1月13日水曜日

数値化

寒い.しかし,天気は良くてスカッと晴れているので気持ちが良い.ふと去年住んでいたあたりのライブカメラを見てみたら,ものすごい雪だった.今年は雪が多くて大変だろうなぁ.私は腰が悪くて,雪かきで苦労したけれど,今はそういう心配をしなくていいので,それだけでも随分気が楽である.

今日会議間の空き時間に(実は空き時間でなかったことが判明して迷惑をかけてしまったのだが),年末に買った小鳥急須でお茶を煎れ,パラパラと紀伊國屋から届いた洋書新刊案内を見ているとStatistics for Linguistics with Rという本が出るとのことである.7月刊行ということで,随分先のことだがどんな内容か興味がある.言語学で統計処理をするのは,ちょっと前まで心理言語学や第二言語習得あたりの実験系の分野が主で,私が大学院にいる頃はその手の人たちはSPSSを苦労しながらいじっていたが,今はRに切り替わってきているのだろうか(そうであって欲しい).近年,理論系でも統計処理はじわじわ広まっていて,私の専門分野の中でも統語論はOT-LFGから始まってprobablisticなアプローチは行われているし,形態論もおそらく「数値化」というものが鍵になってくるのだと思う.語形の拡散の基準にエントロピーを導入したり,パラダイムの透明度を数字で表すのも新しい数値化の試みである.

2010年1月6日水曜日

厄年でもないのに

新年もとっくに明けてしまった.何をしていたかと言うと,病に伏していたのである.新型インフルにも罹ったし,もう怖いものはない(?)と安心していたのだが,年明け3日に扁桃腺が腫れ39度以上まで熱が出てダウンしてしまった.今日からやっと通常通り活動できるようになった次第である.

年末は割とゆったりと過ごしていた.大晦日も奥さんと新宿のルミネや高島屋で買い物をして,家で年越しそばを食べ,酒を飲み,うたた寝をしながら年越しを迎えた.実に平和に2010年へ突入したわけである.元旦も朝10時までゆっくり寝て,午後1時の新幹線で奥さんの実家の大阪へ向かった.静岡までは実に天気が良く,富士山も美しかったのだが,岐阜あたりから雪が多くなり米原は豪雪.新幹線ものろのろ運転であった.

それでもまあ大事もなく奥さんの実家に着き,正月ということで義父と酒を飲んでいたのだが,どうも飲みすぎたようである.あまり食事を取らずビール,日本酒,ワイン,スコッチをそれぞれ大量に飲んだせいだと思うが,途中からの記憶がまったくない.奥さんの話だとその状態で普通に食器も片付け,風呂も入ったそうだ.

2日は多少胃腸が重い程度で,特に二日酔いもなかったのだが,3日に姉家族と両親のいる滋賀に行ったときに,駅のホームで寒風にさらされたり,初詣で京都に向かう混雑に紛れたのがどうもいけなかったらしい.姪甥と遊んだり,イヌと戯れているうちに段々扁桃腺に違和感が出てきて,あとは上述の通りである.

それでも4日には東京に戻らないといけなかったので,マスクをして新幹線に乗り,なんとか帰ってきて自宅で安静にしていた.なんだか色んな人に迷惑をかけてしまったような気がして申し訳ない限りである.どうも体が全体的に弱っているようなので,今後羽目を外さないようにしよう,と実に後ろ向きな目標でスタートした2010年である.
 
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