
学会はこじんまりしていて,雰囲気も良かったし,面白い発表も結構あって,楽しめた.ちなみ2日目の小泉さんの語彙アクセスの認知脳科学チュートリアルで出てきたStockall & Marantz (2006)の論文の話でふと思い出したのだが,あの論文のMEGによる実験から得られる帰結は,DMを支持しているというよりは,realizationalなアプローチ全体を支持しているだけではないだろうか(あの主張はMarantzが言ってることだから,当然小泉さんとは直接は関係ないのだけど).MarantzはDMの提唱者なんだから当たり前だろと言われればそうなのかもしれないけど,最近時々見られるMEGとかfMRIとかのデータを持ってきて特定の理論的モデルをサポートする方向に持って行く議論というのは,そもそも方法論として適切なんだろうか.