2010年2月28日日曜日

実体験

早稲田は入試期間も終わり,大学も普通に開放されて,気分的にもキャンパスの風通しがよくなった(それと同時に私の研究室がある建物は耐震工事が始まってしまったが).国公立も前期入試が終わり教員の皆さんもほっと一息というところだろうか.後期がまだあるのには同情を感じるが.

今日はチリ地震による津波の警報が出るわ,雨は降るわの悪条件であったが,30万人以上が参加する東京マラソンが新宿の都庁周辺からスタートしたとのこと.私は小田急サザンタワーのFedEX Kinko'sに用があったので,研究室に寄った後その時間を避けて新宿に赴いた.幸い私が行った頃は快晴で,それほど寒くもなく空気に透明感がある清々しい気候だった.

Kinko'sで仕上がりに1時間ほどかかると言われたので,近所のドトールでコーヒーを飲みながら先日大学生協で買った森博嗣氏の『創るセンス工作の思考』を読んだ.同じ集英社新書から出ていてこのブログでも軽く触れた『自由を作る自由に生きる』と連動しているとのことであるが,個人的には『創る...』の方が楽しんで読むことができた.

私は割と手先を使って何かを作ることは好きで,幼稚園の時に夏祭りの夜店で父親に買ってもらったプラモデルをセメダインを使って必死に組み立てたのは今でもよく覚えている.その後,エルガイム,バンダイン,バイファムなんかのプラモデルを作っていて,小学校2年生のときにラジコンに興味が移りタミヤのホーネットというRCを組み立てた.その後もお小遣いを貯めて8.4Vバッテリーにテクニゴールドモーターを備えた,由良拓也氏デザインのビッグウィッグも組み立てたし,F1にはまっていたのでオンロードの1987年の中嶋悟仕様ロータスホンダも手に入れた.やっぱり通は2WDだよなどとほざきアスチュートという2輪駆動のマシンにはまっていたこともある.

こういうのはあくまで既製品の組み立てであって,森氏の言う工作には当てはまらないようだが,理想化された頭の中の世界と現実とのズレの経験という意味では多少共通するところはあるだろう.最近はコンピュータの普及もあって,比較的容易に理想化された環境というのを作り出すことができるので,所謂「実体験」というのが遠いものになりがちというのは確かである.工作的思考というのはその意味では工学分野のみならず,ある種の教養として重要なのかもしれない.

2010年2月20日土曜日

「脳科学と社会」シンポジウム

昨日ハイボールのところで五木寛之氏について言及したが,今日新宿を歩いていたら,五木氏が直木賞の選評コメントに大きな間違いをしてしまい自ら審査員を辞任する,というニュースが電光掲示板に流れていた.単なる偶然だが,誰かさんのようにここがデスブログにならないといいのだが...

今日は「脳科学と社会」のシンポジウムがあったので行ってきた.両国であったので,大江戸線という漫画に出てきそうな名前の地下鉄に初めて乗った.6の字形に走っていて,進行方向がよく分からない地下鉄である.両国駅には江戸東京博物館なんてのもあった.「江戸」と強調している割には,大して歴史のある建物がないのが東京らしい.

シンポジウムは結構大入りで盛況であった.内容も総括である日立製作所の小泉氏の導入(私の父親は若い頃日立製作所で電子顕微鏡やスーパーコンピュータを扱っていたらしいので,ちょっと親近感が湧く),JSTの研究開発センター長で元東大総長の吉川氏の基調講演は,巨視的で切り口が面白くとても楽しめた.その後の研究発表もJSTが強力に資金注入した双生児,言語習得,学習意欲,発達障害への脳科学的アプローチに関するプロジェクトの成果報告だけあって充実していたように思う.

ちなみに休憩時間に「こんにちは」と見知らぬ年配の方に声をかけられたので,この人どっかで会ったかなと困っていたら,単に脳波測定ができる人を探しいている人だった.7年間も探しているそうだが,本気で研究するつもりだとしたらありえないことである.その程度のレベルではやめておいた方が身のためですよ,とはさすがに言わなかったが.

私の分野に一番近い発表だと首都大の萩原裕子さんの言語習得のプロジェクトであるが,不純な見方ながら,お金がかかってるなぁ,というのが第一印象であった.脳波測定トポグラフィー2台を積んだ移動式トラックを作り被験者の脳波測定をして,日立製作所にデータ解析してもらうというのは,なんともすごい話である.ただ研究対象が小学生ということで,自治体,教師,保護者との交渉で大変苦労されたようだし,プロジェクトの規模が大きいだけにプレッシャーも大きかったのではないかと想像する.プロジェクトには,私のいたイギリスの大学院の先輩が参加していて(時期が数年ずれているのでお会いしたことはないが),今回の萩原さんの発表でもfirst authorで論文がいくつか言及されていたので,大いに活躍しておられるようである.

シンポの後,久々に東京の東側に来たので秋葉原に寄っていったのだが,ヨドバシをぐるりと見ただけですっかり疲れてしまって,そのまま帰ってきた.まあ色んな最新の製品を見て「すげー」と言ってるだけで,結構楽しいのでいいんだけど.

2010年2月19日金曜日

ハイボール

今週は前半は色々と忙しかったが,後半は特に予定も入らず先日出し損ねたアブストラクトをちまちまと書いたり,イギリスの元指導教官と研究の意見交換をしたり,といい感じである.

唯一面倒くさかったのは,Program Chairをしている学会の仮ウェブサイトにTravel Informationを作ったことだろうか(仮サイトなのでデザインも何もあったものではないが).東北大で開催されるので,最初は東北大の英語サイトにある交通アクセスのページにリンクを貼るくらいでいいだろうと思っていたのだが,そのサイトには仙台付近の地図が載っているだけのものと必要な情報が決定的に不足しているものしかなく,肝心の「そもそも仙台という都市に海外からどうやって行くか」がよく分からないという摩訶不思議なものであった.結局成田,羽田から東京駅,上野駅経由で仙台に行くルートを自分で細々と書くことになってしまった.学会に海外から参加するときなどは(特に日本のようにあまり英語が通じない国に行く時は),まさにこういう情報こそ必要だと思うのだが(実際は私が書いたものでも多分足りない),大学がちゃんとした交通アクセスの情報を用意してくれていないととても困る.東北大の先生は国際学会開催の際はいつもどうしているのだろうか.

閑話休題.ちょっと前から,巷ではハイボールが何やらよく取り上げられている.私が「ハイボール」という言葉に触れたのは,確か大学生時代に五木寛之の『大人の時間』を読んでいた時に見たのが初めてだったと思う.どういうものかよく分からなかったので(そもそもチューハイとかウーロンハイの「ハイ」の意味が分からなかった.hi?high?それとも英語ではないのか.今でも正確には知らない),調べてみるとウィスキーをソーダで割ったものだという.私はスコッチをロックかほんのわずかに水を加えて飲むのが好きだし,その小説の中身のせいもあって自分の親父世代(団塊世代)の飲み物な気がして試さずにいた.Zakk Wiydeが飲んでいるのを見てウィスキーコークは作って飲んだことはあるのだけれど(アメリカらしい発想の酒だった).

でも先日冷蔵庫にウォッカソーダを作ろうと買っておいたソーダ水があり,棚にバランタインもあるのを見て,ふとハイボールを作ってみることにした.結果,なるほどなぁ,という感じである.ウィスキーの仄かな香り,苦味,甘みに炭酸の爽快さが加わった面白い飲み物である.ストレートやロックではきつすぎる,水割りは味気ない,という人たちにはうってつけの飲み物なのかもしれない.私は今まで通りロックの方が好きだけど,この先痛風が怖くてビールが飲めなくなったら,ハイボールにしようかな.

2010年2月15日月曜日

学生連携

ろくにブログを更新しないまま,もう2月も半ばを過ぎてしまった.大学も入試シーズンに入り,私の所属する学部の入試も終了した.約1ヶ月間学生の立ち入りが禁止され,教員も限られた門から職員証を見せて出入りしなければならない.結構面倒である.今あるセコムのセキュリティカードで認証してキャンパスも建物も入れるようにしたら良いと思うのだが,やはり大学全体の規模でやるにはコストの問題があるのだろうか,それともセキュリティが甘くなるのだろうか.あるいは『ガタカ』みたいにするとか.

先日,今年1年間教えた1年生の学生から,この夏に東京でアジア諸国の法学生とともに様々な問題を議論する会合を開くための助成に応募するから推薦状を書いて欲しいと(とても丁寧に)お願いされた.100人以上の参加者で1週間ほど開くというから結構な規模である.趣旨もとても共感できたし,企画もよく練られていた.とても優秀なのはもちろん教えていて分かっていたけれど1年生にして実行委員長をしているその学生の活動力に素直に感心してしまった.私の推薦状がどれほどの効果があるか分からないが,無事助成をいただいて,企画を成功させて欲しいと思う(私も覗いてみたいくらいである).

そんな学生の姿を見て,ふと自分の院生時代を思い出した.2002年にマンチェスターのUMISTで開催されたイギリス言語学会で生まれて初めての学会発表をした際に,ヨーク大学の院生だったAlexandara Galaniと知り合いになり(形態論をやっている学生はほとんどいないので,すぐ知り合いになる),翌年ケンブリッジのPostgraduate Conferenceで再会したときに一緒に形態論のワークショップを定期的に開こうと意気投合してYork-Essex Morphology Meetingというのを立ち上げた(ウェブサイトは私が個人的にエセックス大学のアカウントで作っていたのでもう消えていると思ったら,お願いしなくても言語学科が引き続き管理してくれていた.ちょっと感動).イギリス言語学会に資金援助をお願いし,ありったけの人脈を使ってイギリスやヨーロッパの研究者に参加をお願いし,知り合いの大学院生にも「ちょっとでも形態論に関係あればいいから」と発表を勧めた(こうでもしないと形態論は発表者が集まらない).もちろん会場の手配,ティーブレイクの飲み物やお菓子の買出しから,会合後の懇親会の場所探し,学生用の安価なB&Bのリスト作成まで全部Alexと日々電話で相談しながら2人でやった.

今思えば無謀なことをしたものだと思うが,なんとか自分たちの専門分野を活性化したいという大学院生2人に多くの人が惜しみない援助をしてくれたのがなにより心強く,ゼロからの立ち上げということで学問以外の面でも学ぶことが多かった.世界的に見れば,長い歴史を持つアメリカのCLSやBLSも院生が立ち上げたもので,今だって院生によって運営されているし,ヨーロッパのConSOLEもそうである.イギリス国内にもPostgraduate Conferenceは複数ある.

あまり偉そうに発破をかけたくないのだが,日本もちょっとくらいそういう学生主体の全国的な学会があってもいいんじゃないだろうか.日本英語学会にStudents' Workshopというのがあるが,ああいう既存の学会に乗っかって3つか4つのワークショップをやっても盛り上がらないだろう.それよりも自主的に企画運営する学生独自のワークショップを援助してあげた方が彼らのためになるのではないかと思う.大学院生の皆さんも,こんな狭い国だし電子的に簡単に連絡が取り合えるのだから,連携して学会なりワークショップなりを立ち上げてみてはいかがだろうか.欧米でPhDを取ってきた研究者が多い今なら結構サポートもしてもらえると思うのだけど... 法学の学部生にできて,言語学の大学院生にできないはずないよね(というのはいじわるな言い方か).

2010年2月1日月曜日

大雪?

今日は東京も雪である.それほど積もってはいないが,大雪注意報も出て,電車も遅れていた.たった3年ではあるが雪国生活を経験していて良かったと思う瞬間である(「なんだこの程度か」と粋がることができる).

毎月1日は映画の日なので,予定が入ってないと大体帰宅前に新宿に寄って映画を観ている.今日はバルト9で『ゴールデンスランバー』を鑑賞.伊坂幸太郎原作小説の映画化で,小気味良い笑いとどことなく期待通りの展開で安心して楽しめた.こういうのは変にリアリティを求めて「ありえねぇよ」なんて突っ込みながら観てはいけない.調べてみたら主演の堺雅人さんは早稲田出身で(中退だけど)学生時代から演劇で活躍されていた人なのね.とても良い役者さんだ.

一転暗い話題になってしまうが,イギリスから不穏なニュースが聞こえてきた.ロンドン大学のKing's College (KCL)が全体で10%の教員数削減を計画していることに伴ない,計算機言語学を廃止し3人の教員を解雇,1人を早期退職させるという発表がなされた.KCLは我々に関係するところでは意味論の研究が強く,その解雇されるという人々も当該分野で世界有数の研究者である.私も含め世界中の335名の研究者が反対声明にサインをし,KCLの執行部に送られたがどうなるかは難しいところである.ひとまずは動向を見守るしかなさそうだ.

2010年1月30日土曜日

自由時間

そろそろ1月も終りである.このブログの更新も滞っていたが,忙しくて書く暇がないのか,ネタがないのか,ここに書けない危ないネタしかないのかは定かではない.

昨日は奥さんが博士論文の公開審査で大阪に行った.昼過ぎにウェブで「東海道新幹線運休」の文字を見てドキッとしたが,幸い朝の便で行ったので影響はなかったようである.日本の大学で博論試問がどのように行われるのかよく知らないが,取り敢えず無事終了したようである.

今日は試験最終日で正式に今年度の講義期間が終了である.高田馬場周辺では酔いつぶれた学生が多数転がっていたことだろう.レポートが残ってる人もいるかもしれないが,学生の皆さんは「長い春休み」という大学生ならではの特権的な時間が2ヶ月あまり続くので,大いに楽しんで欲しいと思う.最後の授業で書いてもらった感想で,春休みはがんばって英語の勉強をしますと書いていた人が結構いたけど,英語なんていつでも勉強できる(というか,普段からやらないと意味がない)ので,もう少し今しかできないことをやってもらいたいものである.大学を卒業したら定年退職するまで2ヶ月間の自由時間なんてないかもしれないよ,と言ってあげたい.

今日は非常勤で来ていただく方々の来年度に向けてのオリエンテーションが夕方あり,そこそこ盛り上がっていた.大学というのは非常勤の先生がいないと回っていかないので,ちゃんと専任との間で考えを交換しあえる場を定期的に設けることは重要である.そうしないとお互い不幸になる.

その後は,別件で同僚や学生さんたちと神楽坂で夕食.割とのんびりした雰囲気で,楽しい時間を過ごすことができた.神楽坂というのは初めて訪れたけれど,中々雰囲気の良いところである(中高生のときの「神楽坂エクスプロージョン」のイメージでもっとワイルドな場所だと思っていた).京都河原町周辺の裏通りの飲み屋街に似ている気がする.

2010年1月24日日曜日

後期終了

大学は来週から試験期間で,今学期は全部レポートで試験をしない私は実質今週が今年度最後の授業.言語学の講義は日曜日締切でレポートを出してもらって,採点したものを返却して解説したのだが,皆さん熱心に取り組んでくれてとてもうれしかった.講義では,できるだけ理論的な側面を避けて,データ中心に類型論的に40から50くらいの言語の様々な現象を取り上げたのだが,「目で観察できる」というのを心がけたせいか比較的好意的に受け止めてもらえたように思う.今後別の講義で,目で直接観察できない部分の理論的な面白さについて伝えられるよう考えてみたいと思う.

研究の面では金曜日の午後に富士ゼロックスからLFG ParGramのお三方に起こしいただいて,打ち合わせをした.富士ゼロックスの研究所が3月に秦野から横浜駅前の新社屋に移って近くなるということで,色々やってみようという方向性で進んでいるところ.前回ParGramで会合で秦野の研究所にお邪魔したのは1年近くも前で,まだ早稲田に着任していない頃であった.時が経つのは本当に早い.

同日夕方には同僚の先生の科研プロジェクトの一環で東北大の堀江さんのトークがあったので,そちらを聞きに行った.何度か学会でお見かけしたことはあるのだが,実際お話するのは今回が初めてである.私は所謂「認知」の人間ではないけれど,形態論的,類型論的にとても面白いお話であった.

講義期間が終り,多少時間に余裕ができたので,ギターの弦を交換してパラパラと昔コピーしたDream TheaterやExtremeを弾いていた.私は基本的にストラトをCOT 50経由でBC-30につないで鳴らすのだが,東京のマンションで弾くには結構音が大きいしヘッドフォン端子もない,おまけに我が家はお隣に赤ちゃんがいらっしゃるので,とてもじゃないけど30Wのアンプから音など出せない.ということでサウンドハウスの通販でVOXのamplug AC30を買ってみた.大して期待していなかったのだが,これが中々良い.こんなおもちゃみたいなのから,見事なVOXの音が出てくるのはちょっと前では考えられないことである.腕の衰えがなんとも悲しい限りであるが,これでしばらくリビングのソファでうだうだ弾いて楽しめそうである.

2010年1月13日水曜日

数値化

寒い.しかし,天気は良くてスカッと晴れているので気持ちが良い.ふと去年住んでいたあたりのライブカメラを見てみたら,ものすごい雪だった.今年は雪が多くて大変だろうなぁ.私は腰が悪くて,雪かきで苦労したけれど,今はそういう心配をしなくていいので,それだけでも随分気が楽である.

今日会議間の空き時間に(実は空き時間でなかったことが判明して迷惑をかけてしまったのだが),年末に買った小鳥急須でお茶を煎れ,パラパラと紀伊國屋から届いた洋書新刊案内を見ているとStatistics for Linguistics with Rという本が出るとのことである.7月刊行ということで,随分先のことだがどんな内容か興味がある.言語学で統計処理をするのは,ちょっと前まで心理言語学や第二言語習得あたりの実験系の分野が主で,私が大学院にいる頃はその手の人たちはSPSSを苦労しながらいじっていたが,今はRに切り替わってきているのだろうか(そうであって欲しい).近年,理論系でも統計処理はじわじわ広まっていて,私の専門分野の中でも統語論はOT-LFGから始まってprobablisticなアプローチは行われているし,形態論もおそらく「数値化」というものが鍵になってくるのだと思う.語形の拡散の基準にエントロピーを導入したり,パラダイムの透明度を数字で表すのも新しい数値化の試みである.

2010年1月6日水曜日

厄年でもないのに

新年もとっくに明けてしまった.何をしていたかと言うと,病に伏していたのである.新型インフルにも罹ったし,もう怖いものはない(?)と安心していたのだが,年明け3日に扁桃腺が腫れ39度以上まで熱が出てダウンしてしまった.今日からやっと通常通り活動できるようになった次第である.

年末は割とゆったりと過ごしていた.大晦日も奥さんと新宿のルミネや高島屋で買い物をして,家で年越しそばを食べ,酒を飲み,うたた寝をしながら年越しを迎えた.実に平和に2010年へ突入したわけである.元旦も朝10時までゆっくり寝て,午後1時の新幹線で奥さんの実家の大阪へ向かった.静岡までは実に天気が良く,富士山も美しかったのだが,岐阜あたりから雪が多くなり米原は豪雪.新幹線ものろのろ運転であった.

それでもまあ大事もなく奥さんの実家に着き,正月ということで義父と酒を飲んでいたのだが,どうも飲みすぎたようである.あまり食事を取らずビール,日本酒,ワイン,スコッチをそれぞれ大量に飲んだせいだと思うが,途中からの記憶がまったくない.奥さんの話だとその状態で普通に食器も片付け,風呂も入ったそうだ.

2日は多少胃腸が重い程度で,特に二日酔いもなかったのだが,3日に姉家族と両親のいる滋賀に行ったときに,駅のホームで寒風にさらされたり,初詣で京都に向かう混雑に紛れたのがどうもいけなかったらしい.姪甥と遊んだり,イヌと戯れているうちに段々扁桃腺に違和感が出てきて,あとは上述の通りである.

それでも4日には東京に戻らないといけなかったので,マスクをして新幹線に乗り,なんとか帰ってきて自宅で安静にしていた.なんだか色んな人に迷惑をかけてしまったような気がして申し訳ない限りである.どうも体が全体的に弱っているようなので,今後羽目を外さないようにしよう,と実に後ろ向きな目標でスタートした2010年である.

2009年12月24日木曜日

Cheque, please.

ついに新型インフルエンザに罹ってダウンしてしまった.インフルエンザの流行とは関係なしに普段から手洗いうがいをかなり入念にやる方なのだが,疲れで免疫力が落ちていたのか,はたまた最近やたら電車が混んでいたせいか,原因は不明だが年内の仕事納め直前で困ったものである.講義も3コマ休講しなければならず,発表の予定だった学生の皆さんにも申し訳ない.現在はほぼ回復したが,医者には明日まで外出するなと言われている.酒を飲まずにクリスマスを過ごすのも,成人してから初めてである.

ちなみに病院でリレンザという薬を処方されたが,飲み薬ではなく吸引剤なのでいまいちちゃんと飲めているのか(吸えているのか)自信がない.パイプのようなものを口でくわえて,粉を食道ではなく気管の方へ一気に吸い込むように言われたのだが,微量な粉だしどっちに行ったかどうやって確かめればいいのだろう….

閑話休題.イギリスで2018年までに小切手の廃止が検討されているそうな.イギリスでは銀行口座を作ると小切手帳というのをくれる.30枚くらいの小切手が一綴になった冊子で,それをペリペリ破って,金額を書いて(数字だけでなく英語でも書く),サインをして,必要なら裏書して使うわけである.お年寄りなんかがスーパーのレジで小切手に金額を印字してもらって,さらさらサインをして買い物するのもたまにではあるが見かけることがある(少なくとも数年前までは).私は買い物ではさすがに使わなかったが,電話料金や学会費を払うのに郵便で小切手を送ったりしていた.逆に,小切手を貰うことも結構あって,イギリス言語学会で発表したときは,会計係の人が学生向けの旅費の補助をさらさらと小切手に書いて「はい,どうぞ」と手渡してくれた.それを自分の取引銀行の窓口に持っていって,現金化したり自分の口座に入金してもらったりするわけである.なんとなく趣があって好きだったので,廃止されるのは残念である.デビットカードやダイレクトデビットが圧倒的に多いから,仕方ないのだろうけど.

2009年12月15日火曜日

フィッシュアンドチップス

体感ではそれほど寒いと感じないが,寒波がきているとかで週間天気予報にもマイナス表示が出てきた.そろそろダウンジャケットの時期なのかな.でも通勤電車はガンガン暖房効かせている上に混雑しているから,暑いんだよな.

先週土曜日は予告通り鍋をたらふく食べ,筑前煮を大量につくり野菜不足を解消し,丸太のように眠っていた.日曜日は奥さんを上野まで見送りにいったときに,入谷改札すぐ外のアイリッシュパブでギネスを飲んだ(写真でちょっと量が少ないのは1口飲んだ後だから).ギネスはもちろん美味しかったし,雰囲気も中々出ているのだが,ちゃんとしたフィッシュアンドチップスを出して欲しい.私は色々なアイリッシュパブで飲んでいるけれど,ビールにはこだわっていても,フィッシュアンドチップスがその辺のスーパーの冷凍白身魚フライみたいなのが結構あってがっかりすることが多い(ちなみに私が経験した中で美味しいと思うフィッシュアンドチップスを出すパブは大阪淀屋橋のロイヤルハット.雰囲気もとても良く,カウンターで飲みながらゆっくり本も読める).

大学の方は,そろそろ来年度のシラバスなどを書かなければならない.来年度は前期,後期ともに英語5コマ+言語学2コマである.英語は今年の反省を踏まえ結構いじらないといけない.言語学の方は学部向けに形態論の演習と形態統語論の講義,全学向けに統語論入門,言語類型論の講義である.こちらは統語論入門の中身をまだちょっと考え中である.今日言語学の講義で少し統語論的な概念を導入したけれど,統語論は類型論や形態論と違って「目に見えない」現象が多く,難しく感じるようなので,専門外の学部生に教えるときは注意しないといけない.その目に見えないのが面白いところでもあるのは確かなのだが.

2009年12月11日金曜日

博論

雨である.自宅から駅に行くのに通る青梅街道の歩道はおそろしく狭く,傘をさして歩いていると電柱の箇所でいちいち斜めにしないと通れなくてひじょうに不愉快である.そんな歩道を自転車が傘をさしながら爆走してくると軽く殺意を覚える(いつになったらこの日本のとんでもない自転車のマナーは改善されるんだろうか).

今朝は奥さんが朝6時過ぎの新幹線に乗って,阪大まで博士論文を提出しに行った.大学と違って融通の効かない勤務形態の中,ここ何週間ほとんどまともに寝ないで追い込んで書いていたので,いつか倒れまいか心配していたのだが,なんとかなったようで一安心である.身内ながら実によく頑張ったと心から褒めてあげたい.

私もちょうど4年ほど前にイギリスで博士論文を提出したが,そのときの達成感というのは今でもはっきりと覚えている.なんせ夜型の人間なので,提出前数カ月はほぼ毎日深夜3, 4時くらいまで大学院生の研究室で執筆して,自転車に乗って自宅に帰ってシャワーを浴びて,適当なものを食べて,数時間仮眠をとって,また研究室に戻って,という繰り返しであった.最終的な仕上げが終わったのは,実に清々しい朝であった.大学はWivenhoe Parkという公園の中にあったので,徹夜明けだったが,コーヒーを手に研究室のすぐに横にある湖に行き,カモや白鳥やアヒルを晴れ晴れとした気分で眺めながら,ひとりニヤニヤしていた.

研究というのは終わりとか完成というものは通常存在しないので,研究者は(少なくとも私は)普段達成感というものを得ることはほとんどない.論文を書き終えても,科研などのプロジェクトが終了しても,特に感慨もなく次の段階の研究にさっさと進むだけである.新たな研究課題が出てくることが,すなわち当該研究が意義あるものである証なのだから.しかし博士論文は特別である.長く時に苦しい大学院生活(「入院」生活)を終了し,指導教官から離れ,研究者としての独り立ちするという,人生の経験がそこには絡んでくる.人生におけるある種の分水嶺を越えるわけだから,やはり達成感と呼ぶべき感情が生まれるのだろう.

うちの奥さんがそんな感情を抱いているかどうか不明だが,まあ帰ってきたら鍋でもつついて久々にのんびり家でも食事をしたいところである.なんせここ数カ月,まともに夫婦で食事もしていないのだ.と思ったら,この前関西人の心の友「旭ポンズ」を使いきってしまったのを思い出した.あれがないと「鍋」って感じがしない.東京でどこか売ってないのかなぁ,旭ポンズ.

2009年12月6日日曜日

国研シンポジウム

今日は気持ちの良い快晴.最近忙しくてろくに掃除もしていなかったので,布団と洗濯物を干して,大掃除をする.ただ微妙に体調が優れなかったのが悪化してしまったような気もする.今頃無理したダメージがきているのだろうか.

昨日土曜日は国立国語研究所のシンポジウムがあったので,ふらっと参加してきた.朝日新聞が後援ということもあって,会場は西武百貨店,阪急百貨店,トーホーシネマズ,松竹ピカデリーが入っている有楽町マリオン11階の朝日ホール.言語系の学術会議ではあまりない中々豪勢な雰囲気であった.

国立国語研究所は,Google検索だとまだ旧体制のページがトップに出てくるが,10月1日から大学共同利用機関法人 人間文化研究機構の一部となり,影山先生が所長になって大分印象が変わった(ウェブサイトはこちら).今回は新体制になって初めてのシンポで「ウチから見た日本語,ソトから見た日本語」というテーマで4つの講演があった.どうも一般向けの内容を狙っていたようで,参加者も学者というよりは一般のお年寄りが多かったような....朝日新聞後援だから新聞広告でも見て興味を持った人が,有楽町,銀座で買い物ついでにというノリで参加していたのかもしれない.

ということで,方言(阪大の工藤真由美さん),幼児言語獲得(バーミンガム大の喜多荘太郎さん),類型論(元東大,現国研の角田太作さん)の言語学系の話は,ほぼ知ってることばかりではあった.ただもう1人の劇作家で阪大教授の平田オリザさんの話は大変面白かった(コミュニケーションデザインセンターという中々面白いセンターに所属していらっしゃるそうな).劇作家らしい鋭い言語への考察と実に幅広い知見が感じられ,語用論,談話分析,社会言語学などを専門にしている若手研究者にとっては結構有益だったのではないだろうか.私は専門には直接関係ないが,語学の授業で活かせそうなヒントをいただいた.

帰りに会場を出ると,寒々と雨が降っていた.そのまま帰宅するのもなんなので,研究室に寄ったのだが,結局いつものように夜10時過ぎまで細々としたことをしていて,なんだか体調を微妙に崩してしまった(で,初めにつながる).

2009年12月3日木曜日

お歳暮

太平洋側は冬も天気が良くていいなぁと思っていたら,今日は一日雨.そういえば私と奥さんの恩師にお歳暮をまだ手配していなかったことを思い出し,いつもよりはやく切り上げて,帰りに池袋西武に行ってきた.東口が西武,西口が東武の池袋である.

時期的なこともあってお歳暮コーナーは7階の大催場にあったのだが,8時過ぎという時間のせいなのか不況のせいなのか閑散としていた(デパ地下は結構賑わっていたのだが).一応こんなところも見ていったのだが,あまり参考にならず,結局奥さんに電話で聞いたり,店員さんに相談したりして,まあこんなところかなぁという感じで手続きをしておいた.中々難しいなぁ,贈り物というのは.

帰宅すると,昨日出した論文がPDFなので困るというメールが.やはり・・・.取りあえず出版社にどういうファイルなら大丈夫なのかメールを送って返事待ちだが,どうせtexはだめだろうから,現在latex2rtfで変換したリッチテキストをワード形式にして編集中.latex2rtfは以前よりかなり変換できる部分が多くなって楽ではあるけど,例文と図表が全滅なので,その部分を全部書き直し.はぁ・・・.M$ Officeって名前の通りオフィス用のはずなのに,なんでアカデミックな分野までそんなのが標準になるんだろう.事務書類はまだしも,論文作成に最適化されてるとはとても思えないんだけど.

2009年12月2日水曜日

師走

気付けばもう師走.11月は毎日やることが細々あったり,週末がほぼすべてつぶれたりで,なんだか目が回りそうだった.何しろ時間がないのでブログの更新も滞ってしまった.先週末の神戸大の日本言語学会は,イギリス時代の同僚と3年ぶりくらいに会えるかと思ったが,とても行く余裕がなかったのでパスした.残念だが,仕事がつまっていたのでしょうがない.

そんな中,以前学部の紀要に論文を書くと言ってしまったので,細々とした時間でせっせと書き,一昨日,昨日と徹夜して,なんとか間に合った.とりあえず,ほっと一息である.一応,最近Blevins & Blevins (2009)の中で提案されているようなanalogical proportionとBybee流のネットワークレキシコンを絡めた枠組みを提案してみようと,ぽろぽろ考えていることがあったのだが,まだ詳細がつめきれていなかったので,試論という感じで紀要に書いてみて,結果的にはよかったかもしれない.今後コーパスも使って,少し拡張してみたいところである.

ただ例によってLaTeXで書いたので,生成したPDFを提出したのだが,少し心配ではある.日本はジャーナルなんかでもM$ Word形式を求められることが多いが(とても苦労する),実際のところ学術関係の出版社や印刷所はどういう組版をしているのだろうか.InDesignとかQuarkXpressを使うのだろうか.これらのDTPソフトを使わないので,よく分からないのだが,PDFからテキストや図表を抽出して組版するのと,ワープロのファイルから取るのとでは手間が違うのだろうか.本当は,欧米のCUP, CSLI, John BenjaminsみたいにLaTeXでそのまま入稿できると楽なのだが,やはり理工系以外では難しいのかな.とにかくWordは勘弁して欲しいなぁ.あれで論文書くのは,能率が悪すぎる.

とりあえず少し余裕ができたので,この間大学生協で買って放置していた森博嗣氏の『自由をつくる自在に生きる』を帰りの電車で読んだ.正直に言うと,同じ集英社新書から出ている前の2冊の方が面白かったかな.↑で色々書いたものの,結局のところ私はかなり自由な生き方をしてきているので,当たり前と思ってしまった感が強い.今晩は同じく大学生協で買った村上春樹の『めくらやなぎと眠る女』を読みたいと思う.実は洋書ですでに読んでいるのだが,全集にしか入っていなかった短編もあるので,日本語で読むのが楽しみである.つかの間の休息といったところか.

2009年11月24日火曜日

意見表明

世間は昨日まで3連休だったそうだが,私は休みもなくせっせとやるべき業務をこなしていた.そもそも月曜日の勤労感謝の日は大学は通常業務.我々の勤労は感謝されていないと言うことか・・・.まあ,そもそも普段から土日祝日も何かしらの形で仕事をしているので別にいいのだが,時間的・場所的制約がかかる業務が週末にあると,我が家のような別の場所で暮らして,それぞれ働いている夫婦は週末に会うことができないので,結構つらいものがある.最後に会ったのはいつだったかなぁ.

さて,もう終わったことだし,事業仕分けによる科研費若手の減額についてはあきらめていたのだが,日本認知科学会の会長から内閣府と文科省に意見を書くことができるので是非行動を,とMLに投稿があったので,両方に削減撤回を要求しておいた.仕分けのプロセスがあまりに茶番だったのと,その後の報告が無知を露呈していたので,少し指摘せずにはいられなかったのである.旧七帝大と早慶の9大学の学長・総長も提言を行ったようである.内閣府の方はもう締め切られたが,文部科学省への意見はまだ受け付けているようなので,研究者の皆さんは送ってみてはいかがだろうか.

日本は政府による研究補助,教育投資は主要国の中で最低である,という事実はひょっとしてあまり知られていないのかもしれない.それを知った上で高速道路を無料で走ったり,子供手当をもらうために,科学・教育への投資をさらに減らせと国民が考えているのならしょうがないとは思うけど,本当にそうなのかね.このままずるずると日本の研究は衰退していくんだろうか.

2009年11月19日木曜日

シンボリックリンク

天気予報によると今日はひじょうに寒かったとのことだが,そうだろうか.東京って,あまり底冷えしないというか,しんしんと体の中心から冷えてくらくらするような寒さを感じない.ここ数年雪国に住んでいたから,相対評価でそう感じるだけかもしれないが,気温が同じでも京都とか北陸と寒さの質感が違う気がする.湿度とか日照時間とか風とか複合的な要因でそう思うんだろうか.あるいは,単に断熱や空調に優れた場所が多かったり,人が多かったりするだけかもしれない.

閑話休題.またLaTeX絡みのメモ.私は研究室ではiMac,自宅ではアルミMacBook(今で言うPro)を使っているが,追加したスタイルファイルや文献データベースのbibファイルは,それぞれホームディレクトリ直下にtexmfを作って,そこに放り込んでいる.なので,一方のコンピュータでスタイルファイルを追加したり,文献をデータベースに追加すると,もう一方のコンピュータにコピーしなければならない.これが面倒である.コピーし忘れて,コンパイルでエラーが出たり,文献が見つからないとTeXに怒られたりすることも多い.

そこでDropboxにホームディレクトリ直下のtexmfからシンボリックリンクを貼ると,勝手に同期してくれるのではないか,と思い試してみた.予想は当たり見事にちゃんと同期してくれる(当たり前なのかもしれないが).やり方は,通常のUnixのシンボリックリンク貼り方に従ってターミナルでln -s ~/texmf ~/Dropbox/texmfと打つだけである.実にありがたい.ますますDropboxにぞっこんである.

2009年11月17日火曜日

日本英語学会09

先週末は英語学会.開催地は母校の大阪大学である(学部しか行ってないけど).前回阪大を訪れたのは,千里阪急ホテルで結婚式を挙げた翌日に車で寄ったときだったと思う(奥さんが研究室に本を返しに行ったんだったかな).その後,箕面で猿を見ながら山道をドライブして,山の上にある神社でうどんを食べて,自宅に戻った.新婚旅行というものに行っていないので,今思えばあれが新婚旅行だったのかもしれない,と今でも夫婦間のネタになっている次第である.

話が大きく逸れたが,石橋方面から阪大坂を歩いて登ったのは,多分卒業してから初めてということが言いたかったのだ.まさか坂が全面石畳になって,池が埋め立てられ,さびれた旧看護学科跡地(だったかな)になんか博物館のようなものが建っているとは・・・.随分な変わり様である.ネコがうろうろしているところは変わっておらず,安心したが(狩りをして捕らえた鳩を自慢げにくわえて歩いている黒ネコがいた).

学会の開催場所だった共通講義棟というのは,私が学生だった頃はA棟しかなかったのだが,廃屋のようだったロ号館(名前がいかにも昭和である)がつぶされてB棟とC棟とかいうのが建っていた(イ号館は確か文化財なので健在だった).ただそこは国立らしく,新しく建ててもろくにメンテや掃除をしないので,すでにどことなく寂れていた.最初に発表を聞きに行った教室なんて,小学校みたいな机と椅子で,なんだこれはと思ったら椅子の後ろに「ロ号館」と書いてあって爆笑してしまった.ひょっとしたら12年前私がドイツ語の講義で熟睡していた机と椅子かもしれない.

専門分野のずれもあって,それほど個人的に心躍る発表はなかったが,日本英語学会は日本に知り合いの少ない私でも比較的面識のある人がいるので,中々参加していて楽しい学会だった.学会運営に関しては,色々疑問に思う点もあるけれど,多分同じようなことを私に近い年代の人たちは思っているだろうし,これは時間でしか解決できないだろう.あと10年くらいすると,かなり変わるかもしれない.

それにしても私は言語学者だから疑問に思うのかもしれないけど,日本英語学会にとっての「英語学」ってなんなんだろう.多くの発表が英語以外の言語についての研究だったと思うのだけど.実質は日本「英語学及び理論言語学」会と解釈すべきなのだろうか.こんなことを考えながら,新幹線に乗って東京に戻ってきた.

最近は色々やることがあって,学会前の金曜日も学会後の日曜日もほとんど寝ることができず,これから年末までも大体週末まで予定が入っていて慌ただしい.寒くなってきたし,取りあえず体調を崩さないようにしないといけないなぁ.

2009年11月10日火曜日

Beamer覚え書き その2

本当はウェブサイトの方を更新する方がいいのだが,面倒なので取りあえずここにまたLaTeX Beamerの覚え書きをしておく.

講義や学会発表でPDFでスライドを作った際,配付資料をどうするかという問題がある.言語学はデータが多いので,スライドだけというのはかなりきつい(特に言語類型論の講義なんかでこれをすると学生に不評になること間違いなしだ).ただ,個人的にパワーポイントのスライドをそのまま1ページに6-9枚くらい印刷したようなハンドアウトは嫌いである.小さくて見にくいし,順番が分かりにくいし,参考文献が載ってなかったりするのも多く,最悪だ.ちゃんとしたハンドアウトが作りたい.Beamerの場合,かなり簡単にこれが実現できるので,忘れないうちにそのメモ.
  • プリアンブルの\documentclass[...]{beamer}を\documentclass[...]{article}に変える.
  • このままだとBeamer特有のコマンドでエラーが出るので,\usepackage{beamerarticle}と書いてbeamerarticle.styを読み込む.
  • オーバーレイでカウンターをリセットする\resetcounteronoverlays{...}のコマンドを使っている場合,消すかコメントアウトしておく.
  • \titlepageを\maketitleに変えて,スライドのタイトルページを普通のタイトルにする.
  • 普通ハンドアウトに目次はいらないので,\tableofcontents{}を消すかコメントアウトする.
これでコンパイルすると,ほとんど問題なくごく普通のハンドアウトができあがる.これは便利だ.

2009年11月9日月曜日

事業仕分け

11月は落ち着きそうなんて言っておきながら落ち着くどころか益々慌ただしくなっている.このまま師走を迎え,年明け(=学期末)になり,入試シーズン,年度末という難所をくぐることになるんだろうか・・・.まあ世の中そんなもんだよな.

科研費は出した後は忘れようと書いたのに,ウェブのニュースで関連する話題が目に入ってしまった.政府が打ち出した事業仕分けなるものの文科省のところを見ていたら,ばっちり科研費若手が対象になっている.別に政策上優先順位の高い方にお金を回したいから学術研究予算を削るというのは,日本国民の大多数がそれを選んだわけだから文句を言うつもりはないけれど,こういうのは募集前に発表してくれないかな.先日申請書を提出させたばかりなのに.基盤も対象になるんなら特に問題ないけど,今回は若手全般と基盤Sだけのようだし.万が一若手だけ予算大幅削減になるんなら,基盤A, B, Cに出したのに,という人もいるだろう.これが申請書提出直前に発表された若手Sの応募停止だけに収まるというなら別にいいんだけど,募集段階でどの分野で削減の可能性があるかだけでも事前に説明をしないのはなぜなんだろうねぇ.現総理は大学教員出身のはずだけど.あと学振の特別研究員は削るのはやめた方がいいんじゃあ.オーバードクターが増えて博士が100にんいるむら現象が加速したら,ちょっとただ事じゃすまなくなるのでは.

閑話休題.先日通勤用の鞄を新しいものに替えた.前のやつ(写真右)は4年近くも使っていて,型くずれも激しく,くたくたになっていたので,何かいいものはないかと物色していたのだ.条件は1) B4が折らずに入る,2) 外ポケットに薄い書類やクリアファイルが入る,3) 別の外ポケットに携帯とiPod用の小物入れが2つある,4) 内側に薬とか極小折りたたみ傘とかが入れられるポケットが2, 3個ある,5) 底に鋲が打ってあって地面に躊躇なく置ける,6) カジュアルでもそこそこフォーマルでもいける.これをすべて満たす品は中々見つからなくて,結局前の鞄と同じメーカー(Apiana)になった(写真左).

なんだか前の鞄の革と布の部分をそのまま反転したような感じだが,使い勝手はよく,作りもしっかりしていていい感じ.強いて難点を挙げれば,心なしか前のものより大きいので,電車で膝の上に載せて座ったときなどに,隣の人に干渉しそうで気を遣うくらいか.今後3年くらいは使いたいところである.
 
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